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放射線看護師のお仕事①最適な医療を提供するために看護師ができること【治療に備える看護編】

おはようこんにちはこんばんは。

パパナースです。

今回はクリニカルスキル。

カテナースのお仕事です。

カテ室に配属になったけど・・・・
実際どんな仕事してるんですか?

カテナースの仕事は様々です。
検査治療がスムーズにいくように環境を整えることも大切な仕事です。
ここでは、働いてみないと分からない裏方の業務についてお話しします。
こういった裏方の仕事は参考書には書いてないので、
是非ここで勉強してください。

放射線室。

専門的な部署で分からないことや知らないこと多いと思います。

私が実際に働いていて経験した事を中心にカテ室看護の実際をお話しします。

目次

1.物品の管理

カテ室というより放射線や内視鏡、手術室などで働く看護師は、

物品管理が大切な仕事の一つとなります。

物品とは、カテ室でいえば、主にカテーテルやガイドワイヤーなどのカテで使うデバイスことです。

ほかには、薬剤やシリンジや穴布などの細々した物品、それ以外にも術着などの管理もカテ室の看護師が行っています。

看護師は普段使う物品の定数などを管理する事は勿論ですが、

珍しい検査などで使うカテなどは直接業者と話して注文したりします

うちの病院では、最近は管財課を経由することも多くなりましたが、

初めて採用する商品以外は看護師が直接注文して事後で事務に伝えることが多いです。

物品管理は、とても大切な仕事です。

検査が予定になった際に注文する物品なので、病院で置いてあるのはカテ室のみです。

デバイスがなくては、検査ができません。

検査当日に、

デバイスが届いていません!

なんてシャレになりませんね。

とは言っても、病院で抱える在庫も少なくしたい。

季節やその年によっても検査・治療件数は変化します。

診療報酬の改定などにも左右されます。

そのため、物品の在庫管理は調整が難しいです。

地味ですが、大切で意外と大変な仕事です。

異動したばかりの看護師では中々、把握できないと思います。

先輩看護師に教えてもらったりして、忘れないようにするシステム作りが大切です。

毎日カテ室に専従する看護師がいる施設は管理が上手くいきやすいと思います。

私の病院もそうですが、夜勤や他部署を掛け持ちしている施設が多いのではないでしょうか。

そのような環境で、物品管理を行うことは更に難しいと思います。

そのため、院内のPCにExcelで申し送りの表を作成し、

いつ誰が何の検査のために、何をどれだけ注文したのか。

ということが一目で分かるようにしました。

検査や治療って医者が変わると使うデバイスが変わったり途端に件数が減ったりします

それで、滅菌期限が切れて使えなくなるなんてこともあります。

そのため、コミュニケーション能力も必要となります。

医者との信頼関係やコミュニケーションが重要となっていきます。

物品管理は地味だけど、とても重要な仕事です。

2.コスト管理

コスト管理もとても大切です。

基本、カテーテル治療などは検査料、治療でもらえるお金は決まっています。

そのため、沢山物品を使うと、その分病院としての利益は減ってしまいます。

看護師の仕事としては、他職種、主に事務(管財・医事)との連携が重要になります。

管財は病院に入る物品を管理しています。しかし、実際に使用している訳ではありません。

どれだけ安いからといって使いにくい物品では意味がありません。

事務に任せたら使いにくい物品が届いた!
使う人のことも考えてほしい!

こんなことが当院では結構あります。

実際に使用する医師や看護師などと相談して、

なるべく安く、なるべく使いやすい物品を採用することが重要です。

使った物品は医事課がコスト算定を行います。

そのため、医事課とも連携を取り、使った物品をキチンと請求してもらうことが必要になります。

カテ室の物品は日々変化します。

そのような変化にも対応できるような関係を築く必要があります。

カテーテルセットのキット化

カテーテル検査のキットを導入している病院も多いと思います。

ただ、これはコストがかかります。

一つ一つ物品を出したほうが安いことが多いです。

しかし、コストを考える場合、単純に使う物品のお金だけではないんです。

確かに、物品をキット化するとお金がかかります。

しかし、キット化することで省くことができるコストもあります。

再滅菌のコストです。

当院では、再滅菌する(鉗子やトレーなど)場合、手術室が管理している中央材料室というところで行います。

再滅菌するためには、そこに人件費がかかります。

そのためのコストはキットの値段には含まれていません。

このような隠れ費用があります。

また、キット化するということはディスポーザブル(使い捨て)にするという事です。

そのため、術後感染のリスクを減らすことができると考えます。

術後感染などを起こせば病院としては大きな損失となります。

病院の信用問題にもなりかねません。

さらには、ゴミの問題。

キット化するとゴミの量は増えます。

ゴミを増やすと処理するのに結構なお金かかるんですよ。

ハザードボックスなど医療廃棄物の処理にはお金がかかります。

キット化一つとってもコストってこれだけ複雑に絡み合っています。

知らなかった看護師は是非、そういったところを事務に聞いてみて下さい。

直接的なコストだけでなく、そういったコストを加味してコスト管理を行うことが重要です。

多角的な分析が必要になります。

更に言うと、コロナ禍なんで、物品の値段が上がっています。

環境や背景も加味する必要がありますね。

コストとは、単に物品の価格だけで判断されるべきものではなく、総合的に判断すべきことである。

結果、うちの病院では、緊急カテーテルのみキット化しています。

予定のカテについては、その都度物品を揃えて、別々に準備しています。

しかし、最近やっと予定の検査でもキットができる兆しが出てきました。

キット化する事で、コストだけでなく、

準備時間の短縮

誰が準備しても同じ物品が準備でき、質を担保できるようになります。

これも、とても重要な事だと思います。

早くキット化されるといいなと思っています。

どれだけ、素晴らしい医療を提供しても、

利益が出なくては病院の経営維持はできません

お金のことについて、看護師は疎い傾向にあります。 

もう一度、他職種との連携やコストについて見直してみてはいかがでしょうか。

3.感染管理

カテーテル検査ではカテーテル由来の血流感染を起こすリスクがあり、手術室同様に高度な感染管理が求められます。

私の病院では午後にカテがあることが多いので、午前中に準備します。

カテは当日入院のことも多いので、患者が入院してしてから準備するようにしています。

使ってなくても、一度開けてしまった物品は再滅菌できません。

捨てるしかありません。

検査できることが確実になってから準備しています。

早くに準備すれば心に余裕ができますが、感染やコスト的にはマイナスです。

看護師の役割は、そういった事を理解したうえで、検査の準備をしていくことが大切です。

ある程度の規模の病院であれば、医療安全室などに感染の認定看護師がいると思います。

感染の認定看護師さん。

今はコロナ対応でチョーーーー忙しいですよね。

お忙しい方ですが、できれば、専門家の意見を参考にして感染管理を考えるべきだと思います。

後は、私の病院では手術室看護認定看護師もいるので、その人と相談したりもしています。

少し前の話にはなりますが、カテの前の手洗いについてラビング法を取り入れました。

ラビング法とは、ウォーターレス法は通常の石けんでの手洗い後、アルコール擦式剤で消毒する方法です。
手の汚れは石けんで取り、消毒は水を使わずアルコール擦式消毒剤のみで行うためこのように呼ばれます。

https://www.yoshida-pharm.jp/wellup//w_waterless.html

この時は、手術室で取り入れていたラビング法が、大学病院などではカテ室でも取り入れられている。

という話を聞いて、取り入れました、

それまでは、イソジン消毒していましたが、今は、クロルヘキシジンを使用して手洗いをしています。

3M社のグルコジン消毒用ハンドローション 1% ASH-1000UD, 1000を使用しています。

このように、手術室から習うことは多いです。

今では当たり前になっていますが、マスクやキャップを被ることも重要な感染管理ですよね。

4.多職種連携の要

前述したとおり、医療とは他職種の連携が不可欠です。

看護師、医師、放射線技師、ME、事務など沢山います。

これに、ケアの受け手となる患者家族が入ります。

このような多種にわたるチームの橋渡し役をしなくてはなりません。

チームワークやリーダーシップの技術については

【中堅看護師必見】リーダーシップって何?チーム医療ってどうやるの?多職種連携についてノンテクニカルスキル講座

中堅看護師必見】リーダーシップって何?チーム医療ってどうやるの?多職種連携についてノンテクニカルスキル講座①

をご覧ください。

基本、医者とか、放射線技師ってコミュニケーション取れなくないですか?!

全国の放射線技師の皆様大変申し訳ありません。

偏見でした。

ただ、看護師は患者擁護の役割もありチームの中心である患者家族の言葉や気持ちを代弁する役割があります。

患者を理解して、多職種に伝える。

術前訪問

うちの病院ではPCIの前に患者のベットサイドにカテ室ナースが訪問して話をしています。

そこでは、どんなことに不安を持っているのか?

検査についての説明などを行います。

実際には、先生からは足の付け根から治療すると言われた。

仕事で重いものを持つ仕事をしているので、違う所から治療ができないか?

と聞かれました。

それを、医師に伝えると、

分かりました。では、手首からに穿刺部位を変更しましょう。

ということになりました。

カテーテル治療は比較的侵襲の低い治療法ですが、患者の個別性に合わせた医療を提供する意味では、非常に有用な活動であると感じています。

医師の説明では、理解できなかった点を動画を作成して説明しています。

視覚に訴えることでイメージもつきやすいですし、カテ室入室後はバタバタしてあまり落ち着いて説明できる時間はありません。

また、医師には聞けなかったことも看護師には話せる。という患者家族も大勢います。

そのような方の為にも、術前の訪問は重要であると考えます。

そして、事前に顔を合わせることで患者間違いの防止にもつながります。

カテ室でタイムアウトをしている施設は少ないのではないでしょうか。

私の病院も全身麻酔の脳外科のカテーテルしかタイムアウトはしていません。

検査の場合は、1日に何件も検査を行うことも多いと思います。

患者の誤認防止は重要な仕事になります。

このように術前訪問で得られた情報などを他職種に伝えることで個別的な医療を提供できます。

看護師はチーム医療の要として、ケアの受け手を巻き込み最良の医療が提供できる環境を作ることができる職業である。

と私は思っています。

5.まとめ

カテナースの仕事って病棟看護師とは全然違います。

異動したばかりの人は戸惑うと思います。

さらに、同じ施設では比較ができないので何が正解なのか分かりにくい。

古い習慣がそのまま残っていたりします。

参考書には、実際に現場の状況は詳しく載っていないですし・・・

しかし、目的は同じであり、ケアの受け手に最良の医療(看護)を提供することです。

私は他院の看護師と連携を取ったりしていますが、

「そこまではできない。」という方も多いと思います。

しかし、今はネットを通じて色々な情報を得ることができます。

他の病院の状況を把握しやすい環境にあると思います。

私のサイトでもお勧めの参考図書を紹介しています。

【カテナース】おすすめの参考書図書教えます!

これを機にカテ看護に興味を持っていただけると嬉しいです。

ではまた

SEE YOU!!!!

パパナース
このブログはママナースと一緒に行っています。
パパナースプロフィール
病棟勤務7年後→救急外来(看護師歴15年)
DMAT隊員
得意分野:カテ看護・災害看護・マネジメント
2年前に株式口座を楽天証券で開設→積み立てNISAを始める。
月2万の積み立てで利益率30%を達成する。
始めは全米インデックスファンドのみだったが、J-REITや新興国株、TOPEX連動の投資を増やす。
ETFやビットコインを少しづつ購入して投資の勉強を行っています。
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